特定検診と特定保健指導・要支援の結果・体重コントロール

日常生活習慣や体調管理できていますか

私の経験を記して自身への自戒と皆さんの参考になればと思い記事にしてみました。

ここ数年はコロナウィルスの影響もあり、外出や運動を控えることが私自身も多かったように思います。仕事柄、健康に対する意識は日頃から持ってはいてもさぼりがちではありました。そんな環境の中、2022年10月25日に二年振りの健康診断を受けて、「これはまずいかな」と思いました。

以下はその後の取り組みと経過を記しています。

項目・基準値2019年2020年2022年
身長・体重162.3cm・59.4㎏162.0cm・60.6㎏162.0cm・62.3㎏
BMI・18.5~24.922.6㎏㎡23.1㎏㎡23.7㎏㎡
腹囲・男性85cm未満83.0cm82.1cm87.0cm
血圧・130/85未満120/93㎜Hg125/90㎜Hg142/101㎜Hg
HDL・40以上48㎎/dl48㎎/dl45㎎/dl
LDL・120未満169㎎/dl171㎎/dl179㎎/dl
LH比・2.0以下3.383.563.97
HbA1c・5.6未満5.4%5.4%5.3%

以上の結果から、私の傾向としてLDLコレステロール値と血圧が高い事がわかります。以前から有酸素運動をさぼっていると血圧が高めになる傾向を気にしてはいましたが、今回も予想通りという感じでしょうか。また、下の血圧が高め維持なのは血中のコレステロールが高めなのが影響して血管が硬くなり収縮力が減少していると思われます。腹囲の増加は運動不足と飲酒の影響が大きいのではと思われます。飲酒量は基本的に適量範囲を超える事はありませんが、昔「百薬の長」と言われたお酒も現代科学では「百害あって一利なし」のようなので休肝日は大切だと感じます。

健康診断に入ってないが気になるのが「LH比」です。LDLコレステロール値とHDLコレステロール値の比率のことで、血管内の状態や動脈硬化のリスクを評価する指標です。一般的には、LH比は低いほうが良く、健康な人は2.0以下に、高血圧や糖尿病などの患者は1.5以下にすることが望ましいとされています。私の場合は数値だけみると完全にアウトな状態です。ただしコレステロールは体質による影響も大きいのでそこまで不安に思ってはいません。願わくばもう少し改善してほしいところです。

参考)LH比と他の指標との関係

  • 血管内にコレステロールが付着する割合や動脈硬化の進行度を示す動脈硬化指数としても使われます。
  • 中性脂肪や総コレステロールとも相関があり、これらの値が高いほどLH比も高くなりやすいです。
  • 血管内にコレステロールが付着するリスクを示すだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの発症リスクを示す指標としても有用です。

この結果、残念ながら人生で初めて「特定保健指導・要支援」の対象者となり支援を受ける事をお勧めされました。

この結果と通知を受けて、久々に「やる気スイッチ」がなんとなく入った私は、「体重コントロール」をする事が必要と判断。その手法を検討しました。これまでは基本的に「有酸素運動」&「筋トレ」がメインで、「食事はしっかり食べる」だったのですが、今回は「腸活」「内臓脂肪」「心身のリセット」を意識してファスティングをまずは実践しました。以下に2022年11月から2023年3月までの取り組みを記載します。

2022年11月・12月の取組

  • メインの食事は1日1食。基本的にはバラスよく好きなものを好きなだけ食べるスタイルとしました。お酒も制限はしません。
  • 間食はナッツ類。水分はコーヒー、紅茶、お水を自由に。
  • 睡眠時間を7~8時間は確保する。
  • 運動は基本的になし。ストレッチ程度。

体重の変化

日付体重
2022年11月1日63.4㎏
2022年11月30日61.1㎏
2022年12月1日60.8㎏
2022年12月31日58.0㎏

考察

  • ファスティングは過去に経験があったので抵抗なく入ることができました。初めの数日は糖質優先のエネルギー循環・代謝のためか、空腹感とエネルギー不足を感じる事もありましたが、その後は空腹感も収まり、身体のだるさも無くなり体調的には良い感じになりました。これは脂肪をエネルギーとして使う循環・代謝に身体が適応してきたためではないかと予想します。
  • マイナス面としては、3食から1食になった事で胃腸の回復には良かったのですが、排便が毎朝ではなくなり、数日に一回のペースとなってしまった事です。また、1食に集約するので一度に食べ過ぎな傾向となり、胸やけなどもありました。体重減少は順調ではありましたが、タンパク質不足と運動を取り入れてないため筋肉の減少が多めだったように感じます。

2023年1月~4月の取組

  • メインの食事は朝・夕の2食に変更。バランスよく好きなものを好きなだけ食べるスタイルは同じです。お酒もOK
  • 間食はナッツ類。水分はコーヒー、紅茶、お水を自由に。
  • 睡眠時間を7~8時間は確保する。
  • 運動は基本的になし。ストレッチ程度。

体重の変化

日付体重
2023年1月3日61.1㎏
2023年1月31日57.4㎏
2023年4月11日56.4㎏
腹囲79.5cm・血圧・140/99(病院で計測)

考察

  • 1日1食は1回に食べる量がどうしても多くなり、空腹時間が24時間あるので胃の負担を感じました。胸やけなど逆流性食道炎の症状も感じたり、排便リズムも悪くなりました。この事を参考に新年度は「1日2食」としたところ、毎朝の排便も回復。また、朝食からしっかり食べるので空腹感もなく、間食も自然と減少しました。血糖値の乱高下が少ないせいかエネルギー不足でふらふらする感覚も無くなりました。
  • 12時間のファスティング状態になるので胃腸、肝臓、腎臓などの内臓機能全般の回復とリセットとなり睡眠の質、排便の質など全体的に良い感じに落ち着き、私には合っているように感じています。
  • 基本的にはストレスにならないように緩やかな取り組み姿勢なので、お酒も飲みますし、揚げ物、ラーメン、スナック菓子など食べたい時は食べています。全体として帳尻合わせが出来ればOKというスタンスです。
  • 血圧は体重減少に伴い、自宅での測定では130/80前後に落ち着いています。手足が冷たかったり、姿勢や手の位置で変動が大きいので要注意です。
  • 体重も7㎏の減量となったのが血圧、腹囲などに良い影響となりました。実際には健康診断に向けて2㎏位の体重減があったので最近の最大値からすると9㎏減量となりました。これくらい減量すると身体が軽くなり動きやすくなります。
  • ファスティング断食の効果なのか「便の質」が変化したように感じます。よく言われる理想的な状態の便が平均して維持されているようです。

特定保健指導・要支援がスタート

2023年4月11日に特定保健指導・要支援の面談を、医師、管理栄養士と受けてきました。医師は簡単な説明を規定通りしただけでしたが、具体的面談は管理栄養士としました。この時点で体重、血圧、ウェストの数値は基準値内に変動してしまっているので、「3か月後の目標を現状維持」とする事となり、3か月後に結果の確認と取り組み内容の考察を管理栄養士とします。

3か月間の目標設定

  • お酒の休肝日を週に2日
  • 運動を週3回

初めての体験で専門家の意見が参考になればと思い申し込んだのですが、正直なところ教科書通りな感じで物足りませんでしたが、せっかくの機会なので自分なりに目標を作り、創意工夫して、取り組んでいこうと考えています。

保健指導の目標にプラスした自主目標

  • 有酸素運動ではインターバルトレーニング、エアー縄跳びにより心肺機能の強化と血管の柔軟性の回復を目指します。
  • 無酸素運動では自重トレーニング、軽めのバーベルでのトレーニングをする事により筋肉・筋力の強化を目指します。
  • 腹囲は男性の理想計算が「身長×0.41」となります。私の場合は161cm×0.41=約66㎝ですが、さすがに年齢的、心理的にも無理を感じるのと成人後に記憶にないような数値なのでとりあえずは、「76㎝」から「72㎝」を目標に頑張ってみようかと思っています。
  • 血圧に対しては減塩がよく言われますがすでに薄味なので現状維持とします。みそ汁は発酵食品で健康効果も期待できるので朝夕とる事にします。予想としては有酸素運動により末梢血管の循環改善と柔軟性の改善により落ち着くと期待してます。
  • LDLコレステロールは過去の経験から運動しても、体重コントロールしてもあまり変化をしなかったので、「体質」の影響が強い感じです。動物性蛋白質を控えて、大豆などの植物性蛋白質を意識してとる事で変化があると嬉しいですね。
  • 食事は基本的に好き嫌いなくバランスよく何でも食べるのが基本ですが、先人の知恵に習い「ま・ご・は・や・さ・し・い」を意識してバランスを考えています。

2023年7月18日 最終面接

結果

月日結果
2023年7月18日体重・56.0㎏
腹囲・75cm
血圧・120/80(自宅の平均)

最終面談での結果はまあまあでした。この3か月間の変化としては、食事のバランスを変えてのチャレンジとしました。「一汁一菜」のスタイルを主軸としてゆるーく行うスタイルです。具体的には一日にご飯を400~600g、具沢山のみそ汁、ご飯のお供としてのおかずです。注意したのはご飯をしっかり食べるので動物性の脂質は取りすぎないようにしました。運動も気軽に行いました。3か月の取り組みは私にとっては良い勉強になりました。食事のバランスを工夫する事で体重や体形も良い結果を結ぶことができる事。持続可能な無理のない自分なりのスタイルを見つけられている事です。

個人差があるので自分に良い按排を見つけるのは大変ですが、創意工夫して、持続可能で、楽しいと思えるバランスを皆さんも見つけてください。

先人の知恵「ま・ご・わ・や・さ・し・い」で健康管理

バランスの良い食事をするために取り入れたい食材の頭文字を並べた言葉です。具体的には、豆(大豆製品)、ごま(ナッツ類)、わかめ(海藻類)、野菜、魚、しいたけ(キノコ類)、いも(いも類)の7種類です¹²³。これらの食材はそれぞれ栄養素や効能が異なりますが、一度の食事に全ての食材を取ることで、健康的な食生活が送れると言われています。

分類種類働き
豆類大豆、小豆、黒豆、納豆、豆腐ビタミンB群による、皮膚や粘膜の健康維持
ビタミンB群による、脂質の代謝の向上
たんぱく質が皮膚や粘膜の健康維持を叶える
ミネラルが骨や歯を丈夫にする
種子類ゴマ、クルミ、アーモンド、ピーナッツカルシウムが骨や歯を丈夫にする
カリウムが、むくみや高血圧の予防に効果的
食物繊維が大腸の働きを促す
食物繊維による肝機能の向上
ヨウ素が基礎代謝を活発にして肥満を予防する
ビタミンが肌荒れや風邪予防に効果的
海藻類わかめ、ひじき、昆布、海苔カルシウムが骨や歯を丈夫にする
カリウムが、むくみや高血圧の予防に効果的
食物繊維が大腸の働きを促す
食物繊維による肝機能の向上
ヨウ素が基礎代謝を活発にして肥満を予防する
ビタミンが肌荒れや風邪予防に効果的
野菜類トマト、キャベツ、白菜、小松菜、玉ねぎ、長ネギビタミンB2やC、Eには抗酸化作用がある
ビタミンは血管の老化を防いだり、改善する効果がある
緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAはガンの予防になる
食物繊維が胃腸を整え、便通がよくなる
ミネラル成分が高血圧や貧血を予防する
魚介類特に青魚、鮭タウリンが動脈硬化や心疾患を予防する
タウリンがコレステロールを減らす
青魚に多く含まれるEPAとDHAは血液をサラサラにする
DHAは脳や神経の機能維持に効果的
ビタミンDやカルシウムが骨を丈夫にする
牡蠣やイワシに多く含まれる亜鉛は成長を助け生殖機能を健全にする
きのこ類椎茸、舞茸、しめじ、なめこ、エリンギ食物繊維が腸内環境を整える
ビタミンDがカルシウムの吸収を促進して骨を丈夫にする
ミネラルが疲労回復、感情のコントロールに効果的
カリウムが高血圧や心不全を防ぐ
葉酸による赤血球の形成の向上
イモ類じゃがいも、さつまいも、里芋、長芋、こんにゃく食物繊維が腸内環境を整える
ビタミンCが肌荒れ、風邪予防、疲労回復に効果的
カリウムが高血圧に効果的
ポリフェノールには抗酸化作用がある
ポリフェノールは動脈硬化やガン予防に効果的

読んで頂いた皆様ありがとうございます。個人的体験が参考になれば幸いです。

東洋医学に身を置く者として日頃から多少は健康管理に意識を持っていて知識もありますが、自身が実践する事、そして継続する事は大変だと感じます。

私も今回のようにきっかけがあり、気分が向いた時に調整をしますが、年と共に帳尻を合わせるのが難しくなるように感じます。皆さんも、自分に合った手法、考え方を取り入れて、なるべくならストレス無く継続できれば良いですね。ありがとうございました。

おすすめの記事